書評

【書評】「なぜ、あなたの話はつまらないのか?」(あさ出版)

書籍紹介


「なぜ、あなたの話はつまらないのか?」(あさ出版)

美濃部 達宏

放送作家
1975年千葉県生まれ。獨協大学卒。在学中、フジテレビ バラエティプランナー大賞入賞をきっかけに放送作家として活動。卒業後、秋元康氏に師事。「うたばん」「アッコにおまかせ! 」「Goro’sBar」「イシバシ・レシピ」「なるほど! ハイスクール」「週刊AKB」「東京女事務所」などのテレビ番組の企画・構成を手掛ける。また、テレビ番組制作以外にも、株式会社ニッセン、株式会社FIXERなど企業のPR、コンテンツ制作、コンサルティング業の他、動画番組、イベントの司会など、幅広い分野で活躍中。

書評


面白い人(と自分では思っている人)が、もっと面白くなる本。

本書は「うたばん」などのテレビ番組の企画・構成を手掛けた放送作家である著者・美濃部さんが、番組制作のノウハウを普段の話し方に活かすために執筆された本です。「おもしろい=聞き手が共感できるもの」 という方程式に従って、どのような「構成」にすればおもしろい話になるのか、どのようなテーマが共感を得られやすいのか、そのテクニックを解き明かしてくれます。この本の内容自体がとても共感できるもので、一つ一つの説明も「なるほど」と腑に落ちるものばかりです!

関西人は説明ベタが多い?

私は関西出身なのですが、関西人って 結論が後回しになってしまう説明ベタの人が多い のではないでしょうか?(少なくとも私はそうです。)今まで自分の弱点と考えていたのですが、この本を読んで少し安心しました。

当たり前に思われるかも知れませんが、私が改めて気付かされたのは、「結論を後回しにする話し方は、おもしろい(=相手の興味を惹く)話をする上ではとっても重要な要素である」ということ。

「最近、不審者を見ませんでしたか?」と家を訪ねてきた警察官が実はその犯人だったという有名な都市伝説も、「知ってる?ニセ警官の話」と 最初に結論をバラしてしまうと途端につまらない話になってしまいます。

相手に共感されやすい「共感のピラミッド」

本書では最もおもしろい(=相手に共感されやすい)会話の題材として、上から順番に

  1. 「家族(父母・祖父母・兄弟姉妹・夫婦・子ども)」
  2. 「学校(子ども・学生時代の思い出)」
  3. 「食・住」
  4. 「恋愛・仕事(会社・お金)」
  5. 「芸能」

を挙げていて、それぞれの題材に対して複数のおもしろい会話ネタの例を提示してくれています。(「家族」であれば「父・母の変なクセ」、「学校」であれば「友だちのあだ名の由来」など)

実際に、テレビ番組「人志松本のすべらない話」第1弾では全27話中16話が、「踊る!さんま御殿!!」(2013年放送分)では、全90個のトークテーマ中43個が「家族」をネタにしたもの だったようです。確かに言われてみれば、家族を題材にした「すべらない話」が多い印象です。(小藪さんや兵動さん、ほっしゃんさんなど)

今以上に会話が盛り上がること間違いなし!

この他にも、お笑い芸人ではない私たちでも簡単に実践できる「フリ」と「オチ」の構成や「たとえツッコミ」のつくり方など、会話をおもしろくする様々なテクニックが本書には散りばめられています。おもしろい話について体系化された本書を読むことで、「関西人として誰からも教わることなく、無意識にどのような構成にすればおもしろい話になるのかを体得していたのだな」と実感し、「おもしろい話が、おもしろい理由」を初めて知ることができました。

面白い人(と自分では思っている人)が、もっと面白くなる本です。この本を読めば、きっと 今以上に会話が盛り上がります!

最後に

「おもしろい話」を用意できたら、ランダムにトークテーマが表示されるiPhoneアプリ「topickr」でみんなと楽しく、会話ネタゲームで盛り上がりましょう!是非、ダウンロードして遊んでみてくださいネ!